映像制作では映像も大切なのは勿論、音にも拘らなければなりません。その中でも一番多く利用することが多いのが背景の音でしょう。映像だけでなく、音でもその情景を表現することで視聴者に没入感を与えることが出来ます。ここで音素材を利用する際のコツとして、音を先行してカットを変えることです。

映像制作をしていると場面転換の瞬間は作品のテンポを可能な限り損なわないように編集しなければなりません。そこで、場面転換の際には音素材をほんの少しだけ先に着地させておき、スムーズにカット変更を行なうことがコツとなります。例えば、宇宙船の中のカットから、のどかな公園のカットに変わる時などの変化が著しく大きい時は宇宙船の駆動音と公園の鳥のさえずり音をクロスフェードで先に音量バランスを変更し、映像は少し後でゆっくりと変わるようにします。急激に宇宙船の駆動音から鳥のさえずり音が聞こえるようになってしまっては視聴者の視線や思考が追いついてきてくれません。

そこで音で次は公園のカットに行くことを視聴者に伝えながら、視覚では宇宙船の意識をゆっくりと無くしていきます。この手法を応用すればホラー作品などでは視聴者を驚かせることが可能となります。急激に変化するカットにより、視聴者を惑わせ、次も急激に場面転換して何かが起こるのではないかと不安にさせることが出来ます。基本的には視聴者にやさしい音が先行して場面転換、別の意図があるならば視聴者を不安にさせるために音と映像を同時に場面転換させるように映像制作をする上で大切だと覚えておきましょう。